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2010年4月1日木曜日

人間形成八つのステップ、それが判ると人の見方が変わる


 今日の講話者は安藤哲史さん。平塚の安藤木材株式会社の代表取締役だ。実際は昨年の暮れに奥様に社長の座を譲られたということで、現職は会長のようだ。故人ではあるが茨城大学の名誉教授を務められた塚本かつよしさんが研究された人間形成のプロセスと心理学者エリクソンの人間形成上の8つの危機説を切り口に、人の一生と企業の一生をお話になった。
 両先生の共通結論は人間が健全で幸福な発達をとげるために各発達段階で達成しておかなければならない課題」であり、「次の発達段階にスムーズに移行するために、それぞれの発達段階で習得しておくべき課題がある」とされる。また、各段階には健全と相反する危機(crisis)が存在し、健全な傾向をのばし、危機的な傾向を小さくしなければならない。」というものだ。
   塚本流分類        エリクソンの分類
①幼児期・幼年期      信頼感    ←→ 不信感
②少年少女期        自立性    ←→ 恥と疑惑の心
                 自主性    ←→ 罪悪感
                 勤勉性    ←→ 劣等感
③青年期           自我同一性 ←→ 自我同一性の
                             拡散混乱
                 親密性    ←→ 孤立
④壮年期           世代性    ←→ 自己陶酔(自分の力を過信)
⑤老年期           知恵      ←→ 絶望(認めてもらえない、疎外感)
世に言う「三つ子の魂百まで」は幼児期・幼少期の育ち方(育て方)がその後の成長過程で肥やしにもなるし、障害にもなる。要するに人間は年齢に準じてやる時にやらねばならないことがあり、それをやらずに過ごすと後からそれをやっても無駄な場合が多いということだ。このことは我々の年齢になると自分の通ってきた道を振り返ってみれば、思わず納得がいくことではなかろうか。
 子供を見るときにも、社員や部下を見る時も、人にはステージ毎に潜り抜けなければならない関門があると判っていれば、その対処方法も変わってくるというモノだ。今日の講話は「いつバトンを渡すか」というテーマだったが、ご子息を後継ぎと決めておられるようで、「自分が早く子供にバトンタッチをするのだと決めていないと息子がその気にならない」と語られた。家業の材木屋という商売に将来性は?なので、今、子供がやりたいということを出来るだけ多く体験させ、世間を見る目、将来を見る目を養ってくれるように期待していると結ばれた。         

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