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2012年4月19日木曜日

脱サラして良かった  講師 舩越 芳孝 氏


 今日の講師は青葉区倫理法人会の前会長で、現相談役の舩越 芳孝氏である。脱サラしてと云われる通り、石油メジャーで28年間サラリーマン生活を送ったのち、早期退職に真っ先に手を挙げ、退社されたが、その時未だ何をやるのか決めていなかったという猛者であるが、その印象はその佇まいからは想像できない。真に静かなお人である。9人所帯の零細企業とおっしゃるが、その会社の給料は一部上場企業の大卒の平均給与よりも多く支払っていますと述べられた。この言葉が、今日の講話の伏線であった。

 もともと社内コンピューターシステムの開発の担当であり、内向きの仕事をやって来られた方であるので営業色は無くて当たり前なのだろう。そんな人が目的もなく、いきなり退社と云う話につながるかであるが、ご自身によると、内向きの仕事であり、良くも悪くも大したことはない。わくわく感が乏しいのだそうだ。さらに大きな会社であればあるほど一定の年齢、キャリアを踏めば、おおよそのゴールが想像でき、日々に刺激がなかったということらしい。

 退社したのが49歳、経験や人脈、お得意先を活かして仕事をするというスタンスならば当たり前だが、同じことをしたくないという信念から、ハウスクリーニング業に手を染め、さんざん苦労をし、人を資源として行う仕事は実は大変な仕事であるということを肌身で知り、営業力の限界、能力の限界を知ったことから、新しい分野として貸地ビジネスに進出。しかし、軌道に乗るまで、社員に給料も払えないような実態が続いた。そこで採ったのは中国の故事にならって「隗より始めよ」の実践である。事業に精通した者を登用すると共に給料体系を変更し、成果応酬を基本に組み立て、社員のやる気を引き出し、一挙に10倍の契約件数を実現できたそうだ。


 「自分より先ず他人」という経営理念に変更し、それがきっかけで社運が向いてきた。倫理で多くの人との出会い、様々な経験によって、我欲を捨て、個々の個性や癖を認め、当たり前の日常に感謝する心を以て事に当たることが出来るようになった。これは独立をしてこのような経験をしたからこそ得られる喜びであり、生きがいである。

人からいろいろなことを教えていただき、沢山のインプットを自分は出来たけど、自分から他人に対してアウトプットしていないことに気が付き、それが人前で話そうという動機になりましたと語られたが、お話を伺って、失礼ながらお話は上手ではないが、ウソも張ったりもない人柄がにじみ出た、ほのぼのとした講話でした。ありがとうございました。


寒川神社前の桜




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