go to home page

2015年3月12日木曜日

古教照心  講師 阪井佑貴子 氏 藤沢市倫理法人会専任幹事 


 1月に戸塚市倫理法人会において青少年の教育問題のお話をされ、それが非常に印象的に残っていたので、茅ヶ崎の皆さんにも聞いていただいては如何かと思ひ、役員会で推挙させていただき、今朝の講話となりました。藤沢市というのは茅ヶ崎のとなりの単会でありながら、あまり交流もなく、近くて遠い存在であったので、その意味でもいい機会になるのではと期待しておりました。
 実は講話の題からして間違っており、告知では「故経照心」となっており、講師には大変失礼をしてしまいましたが、「古教照心」なる言葉は論語から来ており、論語を多少かじったことのある方には「おかしい」と気付かれたかも知れないが、当会ではご本人から指摘されるまで誰も気付かなかったということで、浅学を恥じる結果となりました。従って、ブログに講話を纏めるにあたっても、基礎知識kがない者にとっては何を書いていいのか判らないと云ったところであり、正しい理解が出来てない部分が多々出て来ることを始めにお許し願いたい。そもそも予期せぬ「論語」が講話のテーマになったところから想定外のスタートでした。



テーマの意味はモノの本によると次のように書いてある。「古教照心ではまだ駄目である」
本の読み方にも二通りあって、一つは同じ読むと言っても、
そうかそうかと本から始終受ける読み方です。

これま読むのではなく、読まれるのです。書物が主体で、自分が受け身になっている。
こちらが書物から受けるのである。受け取るのである。つまり吸収するのです。
自分が客で、書物が主。英語でいえばpassiveです。
もっと上品に古典的に言うと「古教照心」の部類に属する。

しかしこれだけではまだ受け身で、積極的意味に於て自分というものの力がない。
そういう疑問に逢着して、自分で考え、自分が主になって、今まで読んだものを
再び読んでみる。今度は自分の方が本を読むのです。

虎関禅師は「古教照心、心照古教」と言っておるが、誠に教えられ考えさせられる。
深い力のある言葉です。自分が主体になって、自分の心が書物の方を照らしてゆく。

「本当の読み方は心照古教でなければならぬ」
本というものは読まれたのでは仕様がないし、読まされたのでは大した力にはならぬ。
(中略)
そうではなくて自分から読む。そこで初めて研究というものになる。

それによって得るところは自分の生きた所得になる、活きた獲物、活きた知識になる。
知識にも色々あって、死んだ知識や機械的な知識もあれば、断片的な知識や雑駁な知識もあるし、反対に、生きた知識、統一のある知識、力のある知識もある。
しかし心照古教にならって、自分が研究した知識でなければ、これは生きた力にはならない。
受け身になって、機械的に受け取った吸取紙的知識では、本当にこれはなんの力にもならない。

(『活学』第一篇「活学とは何か」による)


 講師は幼児を預かる仕事をホテル大蔵をベースにやって来られ、現在は藤沢市の学校教育の在り方に深くかかわっておられるということだ。平成16年に倫理法人会へ入会されたそうだが、その間、著名な教育や実業家の薫陶を得て、人としての道や使命そして経営とは何か、企業の社会的役割とは…等々、普通の人では得られないような人々との巡り合いはホテルオオクラという場所がそうさせたのか、或いはその他に大きな要素が在ったのかはにわかには計り知れないが、チャンスを掴むということに置いて優れたセンスの持ち主であることには間違いないだろう。


「知致」出版社の藤尾社長から貰った陶芸家の河井寛次朗の言葉「鳥が選んだ枝、枝が待っていた鳥」というものだが、これこそ企業経営、企業運営の本だと評された。真に意味深い、陶芸家と云う美の極致に対峙するモノにしか表しがたい一節である。

 安岡正篤、伊與田覚と論語研究の第一人者のお名前が次々と出てきたが、薄学のやからにはついて行くこともできません。

「有教無類」教え在りて類無し

しっかりと勉強して一心に貫けば、必ず成功する。自ら選んだ道を突き進めばよい。

「辞は達するのみ」言葉は伝わればよい
言葉は受け手の感動の表現である。その中に
人格、人柄が現れる。そこに居るだけで
納得させられる存在になる。

沢山の「珠玉の言葉」を戴きました。論語を
普及させることにより、世の中を光明に充ちたモノに変えていきたい。そんな活動にエールをお送りいたします。「ありがとう」が充ち満ちた企業にしていきたいと、自分の会社の将来像を最後にお話になり、講話は終了しました。

11 件のコメント:

  1. 「古経照心」(子は鎹) 温故知新の心で学ばせて頂きます。感謝

    返信削除
  2. ためになる言葉の数々をいただきありがとうございました。「ありがとう」をたくさんもらえるような人間を目指してまいります。

    返信削除
  3. 色々な加太との出会いから学ばれたことを素直に聞き、自らの道に取り入れ努力されている様が良く理解できました。ありがとう、感謝

    返信削除
  4. 照井 栄喜2015年3月13日 11:36

    私も「有難う」がたくさんある会社にしていきたいと思いました。こころの温まるお話を有難うございました。

    返信削除
  5. 徳光 由途2015年3月13日 11:38

    藤沢で一度お会いしております。再会、ありがとうございます相手があるから話もでき、合うこともできる。

    返信削除
  6. 長谷川 正明2015年3月13日 11:39

    言葉は心の合気道

    返信削除
  7. 朝倉 照雄2015年3月13日 11:41

    「有教無類」ありがとうございます。学びを続ければ、誰でも立派な人になれる。

    返信削除
  8. いろいろとべんきょうされてる姿に敬意を表します。論語に造詣が深く、短い言葉でありながらよく伝わる言葉がある。言葉を大切にしないと大変なことになると思いました。

    返信削除
  9. 「辞は達するのみ」言葉を大切にします。本日は貴重な講話を有難うございました。

    返信削除
  10. 太田 憲秀2015年3月13日 11:50

    「辞は達するのみ」言葉には人柄、人格が現れる。しっかりとした言葉を使わなくてはいけませんね。

    返信削除
  11. ブログを拝見して、阪井様は色々勉強され沢山のものを得られて方と思いました。
    太田さん、次回のブログも楽しみにしております。

    返信削除